日本の菅首相は年内の海外訪問はすべて見送る方向となる。9月の就任以来、10月のベトナムおよびインドネシアのみの渡航で年内の日程を終える。
通常11月から12月は外交日程が集中する。安倍前首相は昨年11月にタイでのASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議に出席し、12月下旬には日中韓首脳会談のため中国を訪問した。
今年は新型コロナウイルスの影響でAPEC(アジア太平洋経済協力会議)やG20首脳会議などの国際会議がすべてオンライン開催となった。さらに11月以降、コロナウイルスが再拡大していることを背景に国内の感染症対策を優先する。
韓国のムンジェイン(文在寅)大統領は年内に日中韓首脳会談を開くことで日本との関係改善をアピールし、周辺外交の行き詰まりを打開する意図があった。一方で元徴用工問題をめぐり、日本はこのタイミングでの開催に難色を示してきた。