7日、クイーンズランド大学とバイオテクノロジー企業CSLは、ワクチンの臨床試験結果について連邦政府に報告した。
オーストラリアのモリソン首相によると、同国政府の国家安全保障委員会は、HIV検査における偽陽性に関する情報が、ワクチン接種プログラムに対する国民の信頼を損なう恐れがあるため、購入契約のキャンセルを決定した。
ワクチン開発では、HIVのスパイクタンパク質の断片を含むプラットフォームが使用された。実施された臨床試験に詳しい情報筋によると、この断片は「人間の健康へのリスクはまったくない」が、一部のボランティアの体内ではそれに対応して抗体が作られ始めたという。
モリソン首相は、政府はオックスフォード大学と英アストラゼネカ社などとワクチンの調達について複数の契約を結んでおり、事前に「リスクを配分していた」と指摘した。
新型コロナのワクチン 他にはどんなものがある?
ロシアは今年8月11日、世界で初めて新型コロナウイルスのワクチンを承認した。11月11日、ロシア開発のスプートニクⅤワクチンは治験第3フェーズにおいて92%の有効性を発揮した。
また、ファイザー社の情報によれば、臨床試験の現段階では製薬の効果が95%超という結果が示された。 同社によれば、ワクチンは2段階で投与がされ、接種後28日で新型コロナウイルスからの予防効果が表れるという。今年末までにファイザー社とバイオエヌテック社は、5000万ワクチンの生産を予定し、2021年にはさらに13億本を計画している。
その他、この間モデルナ社は、新型コロナウイルス用ワクチンの臨床試験で第3段階が終了したことを発表した。その効果は94.5%とされる。
またベトナムは10日、国産の新型コロナウイルスのワクチンをボランティアに接種する臨床試験の第1相を開始する。12月09日、アラブ首長国連邦(UAE)の保健予防省は、中国医薬集団(シノファーム)が開発した新型コロナウイルスの不活性ワクチンの正式登録を発表した。