ISSのレッツァ所長は20日夜に公開したビデオメッセージの中で、変異種の特徴について言及した。
それによると、ロンドンや英国南東部で確認されたSARS-CoV-2の新種は、ウイルスの表面に見られる、スパイク(突起)という蛋白質に変異を起こしているという。この変異はウイルスの移動を増強させる可能性があると指摘されているものの、現時点ではウイルスの攻撃性やワクチンへの反応に大きな変化は見られないという。
イタリアでは20日、英国から帰国した市民の中から変異種への感染者が初めて確認された。感染が確認された市民とその同行者らは数日前にローマ南西部のフィウミチーノ国際空港に到着しており、現在は濃厚接触者や親族らとともに隔離され、必要な検査を受けている。
専門家らによれば、この変異種は暫定の評価で新型コロナウイルスよりも感染力が70パーセントほど高いという。ただし、死亡率や重症化のリスクという観点では、この変異種がどの程度危険かについては明らかになっていない。