フォーブス誌は、コロナウイルスのパンデミックのおかげで多くの製薬会社の社長の資産も、健康産業につぎ込んだ投資家の資産も著しく増加したと指摘している。中でも「ワクチン、製剤、医療設備」に取り組む企業が群を抜いている。
「フォーブス誌は2020年、健康産業分野で新たに50人の億万長者の検索に成功した。中でも抜きんでて傑出した今年の新人は、最も成功した2つのコロナウイルスのワクチンの製造に関与した研究者らだ。1つは(米製薬大手の)ファイザーと独バイオテクノロジー企業のバイオエヌテック社で、もう1つはマサチューセッツ州を本拠地とするモデルナ社である。」フォーブス誌のサイトはこう指摘している。
独バイオエヌテック社の最高経営責任者で共同創始者のトルコ出身ドイツ人ウグル・シャヒン氏(55)の資産は42億ドル、2011年からモデルナ社のCEOを務めるフランス人ステファン・バンセル氏の資産は41億ドル。また米国人投資家のティモシー・スプリンガー氏、ロバート・ランガー氏は2010年にモデルナ社にそれぞれ500万ドル、150万ドルを投資した結果、現在、20億ドル、15億ドルに至るまで資産を肥やした。この他にも新顔の億万長者には中国、イタリア、インド、カナダ、スイス、香港、デンマークの会社社長、投資家が並んでいる。
ロシアは8月11日、世界に先駆けてコロナウイルスのワクチン「スプートニクⅤ」の登録にこぎつけた。6月から7月にかけて治験が行われ、登録後の調査が9月7日モスクワで開始され、9月9日にはボランティア被験者に最初のワクチンが接種された。プログラムには4万人が参加し、そのうち1万人にはプラセボ(偽薬)が投与された。「スプートニクⅤ」の有効性は中間的な調査結果によると95%以上。
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