ジェームズ氏によれば、自身の発症や近親者の発症や死亡、また、社会的・経済的なダメージとった一連の要因が精神的な影響を与えるという。新型コロナのパンデミックによる精神的ダメージは、同氏の考えでは、ウイルスがコントロールされ、医療機関が平静を取り戻したからといってすぐに収まるわけではない。
また、ジェームズ氏は、春季の最初のロックダウン後、心理学者や精神療法医のところには非常にたくさんの問い合わせが寄せられたと語った。同機関の予想では、新型コロナウイルスのパンデミックから最大1000万人が新たに、または補足的にメンタルヘルスケアを必要とする。
ジェームズ氏は、市民向けによりアクセスのいいメンタルヘルスサービスの提供、また、困難を抱えた住民への支援を強化する必要があると考えている。長期間にわたり自己検疫期間を過ごさなくてはならなかった高齢者は特に困難となる。同氏は、パンデミックの収束後、こうした人たちは社会的結びつきを再開することが困難になる可能性があると予想した。
以前、米国のジョンズ・ホプキンズ大学の教授は、コロナウイルスのパンデミックがこれまで以上に精神疾患を引き起こしたと指摘した。さらに研究者らは、意識の錯乱とせん妄を含め、コロナウイルスの長期に渡る精神学的合併症について明らかにしている。
© Sputnik / Savitskaya Kristina経緯:新型肺炎はどのように流行するのか
経緯:新型肺炎はどのように流行するのか
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