ジュチコワ医師によると、コントロールしないでビタミンを摂取するとビタミン過剰症を招く恐れがあるという。該当するのは脂溶性ビタミンのA、D、E、Kで、これらビタミンの吸収は素早く、排せつには時間がかかるという。最も厄介なのはビタミンAとDの過剰症だ。
ビタミンDの過剰摂取は吐き気、嘔吐、皮膚の痒みなどの症状、また血中および内臓中の過剰カルシウムとして現れる恐れがある。妊婦の同ビタミンが過剰になると、胎児への悪影響や新生児の骨の病気などが懸念されるという。
ビタミンAの大量摂取は吐き気、視力障害、抜け毛、臓器の機能障害を招く可能性がある。妊婦にとっては胎児の催奇形性に影響があり危険だ。またビタミンA過剰摂取は喫煙者の肺がんリスクを高めるとジュチコワ医師は指摘する。
ビタミンE過剰症は稀ではあるが、腸粘膜炎症、倦怠感や頭痛などを引き起こす可能性がある。血液凝固を司るビタミンKを過剰に摂取すると、赤血球の破壊と貧血につながる恐れがある。
水溶性ビタミン(B群、C)の過剰摂取は推奨量の数十倍、あるいは数百倍を超えた場合に発生する。これらビタミンは体内から脂溶性ビタミンに比べ体内から排せつされやすく、また蓄積しにくいという。