ファイザー社は、「世界的な保健分野の危機に対処するため、現在、私たちのすべてのワクチン供給は、最低でも2021年の供給は国家間の合意の範囲内で実施される。私たちはできるだけ早く多くの人たちがワクチン接種を行うことの緊急性と高い要望を理解しているが、私たちは個別な要求に対しファイザー社とバイオエヌテック社が開発した新型コロナ用ワクチンを直接供給することはできない」と回答した。
あわせて同社は、「可能な限り迅速にワクチンを供給するため、国際企業や各国政府、また必要に応じて他の企業と緊密に協力する」と強調した。
これはロシアとも関連する。同企業は、個別にファイザー社のワクチンを販売することはないと指摘。その際、ロシアが国家レベルで同社ワクチンを購入するかに関しては明らかでない。
この間、世界保健機関(WHO)は、ファイザー社とバイオエヌテック社が共同開発した新型コロナウイルス感染症のワクチンの緊急使用を世界ではじめて承認している。
米国で12月11日、ファイザーとバイオエヌテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの使用が承認され、すでに接種が始まった。EU諸国では、12月27日からファイザー社とバイオエヌテック社の新型コロナウイルス用ワクチンの任意で無料の大規模な接種が開始された。
ロシアには現時点で2種類のCOVID-19ワクチンが登録されている。最初に認可されたのはガマレヤ研究所の開発した「スプートニクⅤ」。2つ目のベクトル研究所の「エピワクコロナ」は10月14日、プーチン大統領が登録を宣言した。