ドイツは、その他の欧州連合(EU)諸国と同様、2020年12月27日にワクチン接種を開始した。現在、使用されているのは米製薬企業ファイザーと独バイオ企業ビオンテックが製造したワクチンだけとなっているが、ドイツにはすでに米モデルナ社のワクチンが納入されている。
SNSの利用者や政治家らは、ワクチン接種が迅速に進んでいないとして非難しているが、政府は計画通り進められていると強調した上で、ワクチンの生産が追いついておらず、接種スピードを高めることができないと説明している。
ドイツでは12日午前の段階で、およそ69万人がファイザーとビオンテックのワクチンを接種した。ロベルト・コッホ研究所の報告によれば、そのうち6万件は12日に接種されたもので、1日あたりの接種件数としては過去最多となった。
感染症対策専門家らは、爆発的感染を止めるためには、6割から7割の国民がワクチン接種または感染によって抗体を得る必要があるとしているが、国民の接種率は0.8%にとどまっている。加えて、ファイザーとビオンテックのワクチンは21日から42日の間隔を開けて2回接種する必要がある。
ドイツ保健省は、ワクチン投与の優先枠に指定されている老人ホームの全入居者を対象としたワクチン接種は1月中に行われるとしている。また夏の終わりまでにワクチン接種率は60%に達するとの見通しを示している。
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