ブルームバーグが閲覧した文書によると、この取引を実施する際にはダミー会社のネットワークが使用され、貨物が1つの船から別の船に移されているとみられる。またブルームバーグによると、化学添加物を使ってベネズエラ産原油の成分を変え、別の種類の原油に見せかけて販売する方法も使用されているという。
記事では、企業は「石油の生産地を隠してアジアに届けている」との見方が記されている。記事ではまた、これに関連して中国の石油精製企業はベネズエラの原油採掘産業にとって「死活にかかわるほど重要」になったと述べられている。
ブルームバーグが引用したデータによると、スイスのSwissoil Trading社参加のもと、2020年に少なくとも1130万バレルのベネズエラ産原油が中国に販売された。なお、Swissoil Trading社は、そのような取引は行っていないと述べたという。
ブルームバーグによると、ベネズエラは2020年11月だけでも約6億6000万ドル(約684億2200万円)相当の1500万バレルの石油を輸出した。ブルームバーグは、米財務省は記事の主張についてコメントしなかったが、米国の制裁は効果的であると考えていると指摘したと報じている。