その軟組織はすぐに分解されるため、古生物学者らは海生蠕形動物の全体像を復元することができない。学者らは、古代生物の319の巣穴を調べ、それらのいくつかに蠕形動物が生息していたとの結果に達した。L字型の巣穴上部の豊富な鉄(バクテリアの生命活動の痕跡)が、主な証拠となった。古代の蠕形動物は、粘液を分泌して巣穴の砂の壁を強化していたという。
学者らによると、Pennichnus formosaeは、魚や貝類などを食べるボビット・ワーム(bobbit worm)の俗称で知られるオニイソメ(Eunice aphroditois)の祖先の可能性がある。Pennichnus formosaeの体長は2メートル超、体幅は2~3センチメートル。
Pennichnus formosaeは、待ち伏せして勢いよく飛び出し、強力な顎を用いて近づいてきた獲物を捕まえた。通常、必死に逃げようとする獲物によって巣穴の入り口が破壊され、巣穴の入り口を常に強化しなければならなかったため、巣穴の上部では鉄の濃度が高くなっているという。
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