カリフォルニアの脂肪酸研究所(FARI)とシダーズ・サイナイ医療センターの研究者らが、血中のω-3脂肪酸のレベルが高いとコロナウイルスによる死亡リスクが低下するという直接的な証拠をはじめて公表した。
研究者らは、コロナウイルスで入院中の患者100人から採取した血液の検査でω-3脂肪酸(O3I)インデックスの分析を行った。これら患者のうち14人が死亡している。
オメガ・クァント・アナリティクスのプログラムによるデータ処理の結果、患者らはω-3脂肪酸インデックスに合わせ4グループに分けられた。死亡した14人のうち13人はインデックスが5.7%以下という最低レベルのグループに属していることが判明した。このグループに属する人たちの死亡確率は、ω-3脂肪酸がより高いレベルの人と比べ4倍も高いことが明らかとなった。
研究者らは、ω-3脂肪酸のレベルが低いことはコロナウイルスによる死亡リスクが高くなるという予想因子と見ることができ、同インデックスが高水準の場合は、炎症性サイトカインの急速な放出を伴う急性疾患の重症化からの保護を示している可能性がある。