研究グループは最も一般的な「はげ」である男性型脱毛症に悩む50人を対象に実験を行った。研究者らはマングローブの一種である海洋ヒルギダマシには脱毛を防ぐアビセキノンCと呼ばれる化学物質が含まれていることを発見。アビセキノンCは脱毛を誘引するホルモン増加を引き起こす酵素作用を抑えるという。
被験者は定期的にヒルギダマシ抽出液を頭皮に塗り込んだ。その結果、研究グループは、アビセキノンCは脱毛を防止するだけでなく、新たな髪の成長を促すと結論づけた。
チュラロンコン大学のワンチャイ・ディクナムクル教授は「この植物には多くの利点があることが判明しました。まず酵素に対して、脱毛促進ホルモンの生成を抑えるということ。次に、ヒルギダマシCは身体に対し、髪の成長を刺激するタンパク質の生成を助けます」と説明する。
同教授は、多くの育毛剤は合成品であり、化学合成元素で生成された物質を含んでいると指摘。そのような製品には多くの副作用があるが、ヒルギダマシ抽出液は天然成分で構成されている、と結んだ。