IMFは新型コロナの変異種の出現に懸念を抱いているとCNBCは指摘している。IMFのチーフエコノミストであるギータ・ゴピナート氏は、「現在、変異種とワクチンとの闘いの行方が今後を大きく左右することになる。依然として、今後がまったく読めない状況ではあり、先進国の見通しも大きく異なっている」と警告している。
CNBCの報道によれば、世界経済全体の成長が5.5%と見込まれている中、欧州圏の経済成長は4.2%に止まるという。ゴピナート氏は、2020年の第4四半期の経済活動は停滞し、この傾向は2021年の前半にも続くだろうと指摘している。またIMFはユーロ圏の経済が2022年の末までに、2019年末の指標に回復する可能性はないだろうとの見方を示した。
またアナリストらは、2021年の米国の国内総生産(GDP)は5.1%増加し、中国のGDPは8%以上増加するとの考えを明らかにしている。またロシア経済についてIMFは、以前の予想値である2.8%を上回る3%の増加を予測。さらに日本経済についてもかなり楽観的な予測を示した。CNBCの報道では、2021年後半、日本経済はコロナ前のレベルにまで回復するだろうと指摘されている。
なお、以前「スプートニク」でお伝えしたように、国連も新型コロナの感染拡大による世界経済発展への影響を懸念している。