ブルームバーグの入手した米法務省の要請書には次のように書かれている。「(貨物輸送)スキームに参加している者らはアーチーズの所有者に書類に示された石油の出どころがわからないようにするために船から船へと積み替え、偽の運送状など書類を偽造し、この原油の採掘地を隠蔽しようとしている。」
ブルームバーグが先日報じたところによれば、同タンカーを所有するギリシャの「キャピタル・シップ・マネージメント」社は米政権に対し、石油は当初イラク産として運送を引き受けたものの、イラン産である可能性が浮上したと通達していた。
ブルームバーグの調べによれば、米国はトランプ政権時から同タンカーの貨物が制裁対象であるイラン革命防衛隊に所属していると見て、この問題を解決するためにタンカーの米国への入港を要請してきた。ブルームバーグによれば、現在タンカーは200万バレルの石油を積載し、ラテンアメリカ諸国の1国の近海を米国へ向けて進んでいる。
ブルームバーグが引用したところによれば、米法務省の要請を検討しているコロンビア州連邦地方裁判所のマイク・シェーヴィン検察代行は「コロンビア州検察はイランからの違法な石油輸送を阻止するため、治安維持機関との連携を続ける」とする声明を表している。