研究者らは、「Mars Reconnaissance Orbiter」や「Mars Odyssey」、「Mars Global Surveyor」といった米航空宇宙局(NASA)のいくつかの宇宙探査機から入手したデータを研究し、まとめ上げ、単一化アルゴリズムでそれらの処理を行なった。新しい手法は、火星表面のさまざまな地域で地下に形成されている氷の可能性について量的指数で試算することを可能とした。
研究者らの最大の関心は、北半球の中緯度について推察することにあり、ここでは、2つの重要な要因が組み合わさっている可能性がある。これらは、十分な量の太陽光と大量の氷資源であり、常設基地の配置には欠かせないものとなる。
研究者が作製した詳細な氷の地図は、北半球の中緯度には安定的で十分な広さの氷の区域が存在することを示している。発見された氷は数センチメートルから1メートル以内の層を成している。
研究者らは、SWIMプロジェクトは、火星基地の配備のための具体的区域の選定を目的としているのではなく、その区域にとってもっとも適した場所を検討しているにすぎないと強調する。