研究者らは当初、この貝殻は古代人が儀式用の杯として使用していたと考えていた。しかし今回行った調査の結果、これは杯ではなく笛であることが判明した。
研究者らは、貝殻に音を出すために古代人が作ったと思われる穴を発見したことから、笛であるとの結論を出したという。
実際にこの貝殻に息を吹き込んでみたところ、「ド」、「ドのシャープ」、「レ」に近い音がしたという。
この研究論文の著者で考古学者のジル・トゼッロ氏は、「我々は、この貝殻はマルスラ洞窟で描かれているものと同じような模様が施されていたと推測している。我々が知る限りでは、ヨーロッパの先史時代の洞窟美術と音楽との間にこのようなつながりを見ることができたのはこれが初めてだ」と述べている。