学者らは、火星表面の環境を再現するために、細菌と菌類を地上38キロの高さまで気球で打ち上げた。サンプルは、火星の温度、圧力、並びに大気と土壌の組成を再現した特別なコンテナに入れられた。
実験では、成層圏に送られたすべての細菌の中でButtiauxella属細菌が最も悪い結果を示し、ほぼ完全に死滅していた。一方、残りのサンプルの大部分は飛行を耐え抜いた。
最も耐える力が強かったのは、人間の肺に危険な感染症を引き起こす恐れのある黒カビの胞子だった。
学者らによると、カビは火星の表面で最大5時間生き続けることができる可能性がある。したがって実験結果は、将来の有人火星飛行で生じる恐れのある危険性を物語っている。