この資料によると、ソ連は1983年11月2日、厳戒態勢を敷きドイツ民主共和国(東ドイツ)に戦闘機を配備した。これらの戦闘機は核武装され、敵の標的を破壊することを任務としていた。
専門家らは、ソ連が戦争に備えたのは、NATO の軍事演習「エイブル・アーチャー」から生じた深刻な誤解によるものとしている。この軍事演習の目的は、「欧州内外のNATO同盟軍が実際に核戦争を行う能力を確認すること」にあった。
米国の大統領情報活動諮問会議(PFIAB)の報告書によると、軍事演習「エイブル・アーチャー」に対するソ連とワルシャワ条約機構の反応は前例のないものだったという。
PFIABはその報告書で、「我々は1983年、うっかりソ連との関係を核戦争の一歩手前まで追い込んでしまったかもしれない」と結論づけている。
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