警察庁によると、去年1年間に国内で確認されたサイバー攻撃に関係するとみられる不審なアクセスは、一日当たり6506件と2019年から1.6倍に増え、これまでで最も多くなった。
「ランサムウェア」と呼ばれる悪質なプログラムを用いてデータを勝手に暗号化し、復元と引き換えに金銭を要求する手口が相次いでいる。全国の警察には去年、企業などから少なくとも23件の被害相談が寄せられた。
読売新聞によると、全体の7割はスマートフォンで遠隔操作できる家電や工場の機械など、ネットにつながるIoT機器が標的となっていた。機器が乗っ取られ、サイバー攻撃の「踏み台」にされるケースがあるという。
また、新型コロナウイルスの影響で普及が進むテレワークのシステムを狙った攻撃も増えている。警察庁は「メールの添付ファイルを不用意に開かないなどの対策を徹底する必要がある」と注意を呼びかけている。
日本のゲームソフト大手カプコン社は2020年11月、ランサムウェアを用いたサイバー攻撃により35万件のデータが漏洩する被害を受けた。
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