プライス報道官はブリーフィングでロシアの諜報機関による情報操作があるとして警戒を呼び掛けた。
(米国務省管轄の:スプートニク日本編集部)グローバル・エンゲージメント・センター(GEC)はロシアの諜報機関による指導を受けてデマを拡散しているオンライン・プラットフォームを確認した。これらのサイトでは、わが国でFDA(米食品医薬品局:スプートニク日本編集部)が承認した2つのワクチンについてデマを報じている。
また、ロシアの介入によってワクチンの信頼性が損なわれ、多くの市民が命の危険に晒されているとして批判した。
ロシアが常套手段のトリックを使い、人々の命を危険に晒していることは明白である。ワクチンが人々の命を救うものであることを我々は知っているにもかかわらず、デマを拡散している……ロシア側がこの点について一定期間にわたって関与していたことを我々は知っている。
先にCNNテレビが報じたところによると、米国務省が批判しているのは「ニュース・フロント」、「ニュー・イースタン・アウトルック」、「オリエンタル・レビュー」、「レベル・インサイド」という4件のサイト。いずれも米国領外に本社がある外資系で、ロシア政府の諜報機関と「直接的」関係があるという。これらのサイトでは、新型コロナウイルスに加え、軍事衝突や抗議活動など、様々な視点からアプローチできる問題についてデマが拡散されているとのこと。特に、米ファイザー社や他の欧米企業が開発したワクチンに関してデマが報じられていたという。ロシアによるデマ拡散についてはウォールストリートジャーナル紙(WSJ)が真っ先に報じていた。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官も同じくブリーフィングでロシア政府による関与を指摘し、これを批判している。WSJの報道に関してコメントした中で、サキ報道官は欧米が開発したワクチンの安全性を改めて強調した。
我々は報道について把握しており、デマには対抗する用意があることを強調したい……全てのワクチン(欧米が開発したもの:スプートニク日本編集部)は安全である。
なお、米国政府はこれらのサイトとロシアの関係を示す具体的な証拠を一切提示していない。
ロシアによるデマ拡散という報道について、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は「ナンセンス」とだけコメントした。