ITV局のコメンテーター、クリス・シップ氏が10日明らかにしたところによれば、番組の中で、モーガン氏が、7日に英ヘンリー王子夫妻が行った米国のテレビ司会者、オプラ・ウィンフリー氏とのインタビューの中でメーガン妃が語ったことについて、「一言たりとも」信じないと述べたことに端を発したという。
メーガン妃は8日、ITV局に正式な苦情を申し入れた。局の社長宛てに送付されたものとみられる。王室問題を専門とするシップ氏がツイッターに投稿したところによれば、メーガン妃はモーガン氏の発言が自殺を考えている他の人々に影響を与えたり、精神衛生問題の深刻さを損なったりする可能性があると訴えたとのこと。
波紋を広げているインタビューは米国で7日夕方に放送された。インタビューの中でサセックス公爵夫妻はセンセーショナルな発言をいくつか行い、英国王室の威信を著しく損なったとして批判が相次いでいる。インタビューの中でメーガン妃は生まれてくる子供の肌の色に関する懸念をヘンリー王子の親類から伝えられたことを明らかにした。また、メーガン妃は自殺を考えたことがあったにもかかわらず、救いの手は差し伸べられなかったとコメントした。また、ウィリアム王子の妻、キャサリン妃による虐め被害にもあったとのこと。英国王室はインタビューの内容を深刻に受け止めているという趣旨の声明を発表した。
人気のテレビ番組「グッド・モーニング・ブリテン」の中で、インタビューの内容についてコメントしたモーガン氏は、メーガン妃の告白をまったく信じないと発言したが、共同司会者から批判を受け、番組の終了を待たずに一時退席した。番組放送後、英放送通信庁(オフコム)には4万件以上の苦情が殺到。モーガン氏は、厳しい視点と論調でファンも多い一方で、批判されることも多いが、今回の発言は、精神疾患や自殺念慮を現実的な問題として捉えるべきではないという呼びかけに取られかねないとして批判されている。
9日、ITV局は、モーガン氏が指導部と話し合いを行ったあと、番組を降板すると決めたとし、局側もそれを受け入れたとしている。モーガン氏は、10日、この問題については友好的な雰囲気の中で話し合われ、双方ともに「互いの意見が異なっていることに」同意したと述べた。
ヘンリー王子、メーガン妃は去年4月1日から王室メンバーの義務遂行を停止している。米国へ移住し、企業活動に従事する権利を獲得するために夫妻は王室メンバーの称号を返上し、「サセックス・ロイヤル(Sussex Royal)」という商標の使用権も放棄せざるを得なかった。
9月、ヘンリー王子、メーガン妃夫妻はネットフリックスと映画、シリーズの撮影の契約を結んでおり、リアリティーショー出演も計画されている。公の場への出演も巨額の出演料を稼ぎ出すことができ、収入源のひとつとされている。
関連記事