人々、動物、環境を新たな感染症から保護するNGO「エコヘルス・アライアンス」のピーター・ダスザク会長は、同アライアンスのチームが武漢の複数の市場とコウモリからCOVID-19に似たウイルスが検出された諸地域との間におそらく関係があったことを突き止めたと発表している。エコヘルス・アライアンスの説はコロナウイルスがまずペットや家畜に伝染し、その後武漢の市場に現れたというもの。
イブニング・スタンダードによれば、WHO調査団は武漢にある3か所のウイルス研究所からコロナウイルスが漏れた事実を裏付ける証拠は見つけられなかった。WHO調査員らは中国側と共にこれらの研究所で研究員らの保健調査、措置も含めた全ての書類に目を通した。こうしたデータに基づいてWHOは武漢の研究所から漏洩したウイルスでパンデミックが始まった確率は「極めて低い」とする帰結を結んだ。
イブニング・スタンダードの報道によれば、オランダ、エラスムス・ロッテルダム大学医療センターのウイルス学者でWHOの科学諮問グループの一員であるマリオン・コプマンス氏は、コロナウイルスの発生源について別の説を唱える科学者らに対し、証拠を提出するよう呼び掛け、それをWHOは必ずや検討する義務があると語っている。コプマンス氏は、研究者たるものは「憶測ではなく、独自の観察に基づくべき」と指摘している。
スプートニクは以前、武漢での新型コロナウイルスの感染源について科学者らが新たな説を模索していると報じている。