アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンを巡っては、接種したあとに血栓ができるなどの事例が報告されており、EMAの調査ではワクチンと血栓の因果関係の有無が明らかにされる見込み。
スウェーデンの国家疫学者アンダース ・テグネル氏は「EMAがこれらの事例とワクチンの因果関係の有無を明らかにするまでワクチン接種を一時停止することが重要だ」と述べた。
アストラゼネカのワクチンの累計接種回数は1700万回とされる。なおスウェーデンでは、アストラゼネカ製ワクチンの副反応は報告されていない。
アストラゼネカ製ワクチン使用の一時停止
アストラゼネカ製ワクチンの集団接種開始後、接種後の入院や死亡事例が報告され始めた。死亡事例を調査した医師らは、ワクチンを接種した人たちが血栓症を発症したことを明らかにした。
欧州の多くの国(ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、スロベニア、ポルトガル、キプロス、オランダ、オーストリア、デンマーク、エストニア、ラトビア、リトアニア、ブルガリア、アイルランド、ルクセンブルク、ノルウェー、アイスランド)が、ワクチンの完全な使用中止、または一部ロットの使用中止を発表した。
欧州以外では、インドネシア、コンゴ民主共和国、タイ、南アフリカが使用を一時中止した。
なお、世界保健機関(WHO)は、ワクチンの使用継続を推奨した。
日本の菅首相は16日、日本国内での使用について「まずは情報をしっかり集め、整理した上で判断という形になる」と述べた。