同氏によれば、出血は約2週間前にワクチン接種を行なった患者らに発生し、現在のところ欧州の約10~15人の患者に確認され、スウェーデンではこうしたケースは確認されていないという。
テグネル氏は、「しかしこれはかなり深刻な副作用といえ、多くは若者の中で確認されている。今のところワクチンと症状の因果関係を解明するには至っていない」と強調した。同氏は、この副作用は、ワクチンの継続にとってかなり深刻な事態と言え、そのためスウェーデンでは同製薬の使用を一時中止する必要があるとの見解を明らかにした。
アストラゼネカ製ワクチン使用の一時停止
アストラゼネカ製ワクチンの集団接種開始後、接種後の入院や死亡事例が報告され始めた。死亡事例を調査した医師らは、ワクチンを接種した人たちが血栓症を発症したことを明らかにした。
欧州の多くの国(ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、スロベニア、ポルトガル、キプロス、オランダ、オーストリア、デンマーク、エストニア、ラトビア、リトアニア、ブルガリア、アイルランド、ルクセンブルク、ノルウェー、アイスランド)が、ワクチンの完全な使用中止、または一部ロットの使用中止を発表した。
欧州以外では、インドネシア、コンゴ民主共和国、タイ、南アフリカが使用を一時中止した。
なお、世界保健機関(WHO)は、ワクチンの使用継続を推奨した。
日本の菅首相は16日、日本国内での使用について「まずは情報をしっかり集め、整理した上で判断という形になる」と述べた。