現時点で、英国ではアストラゼネカのワクチンを接種した79人が血栓症を発症し、うち19人が死亡した。19人のうち3人は30歳未満だった。血栓症の症状が出た79人の内訳は、女性51人、男性28人で、年齢は18歳から79歳だった。タイムズが報じた。
一方、同紙によると、英国の副主任医務官のジョナサン・ヴァン・タム氏は、血栓症の発症は「極めてまれ」であるため、アストラゼネカ製ワクチンを30歳未満に接種しないようにという呼びかけは、国内の接種方針の修正にすぎないと強調し、「医学界では、医師が時間の経過とともに患者の治療に関する自分の優先傾向を変えるのはまったくもって普通のことだ。ワクチンに関する優先傾向を変えることは通常のことだ」と述べた。
またヴァン・タム氏は、18歳から29歳への接種をアストラゼネカ製からファイザー製またはモデルナ製に移行することで、英国におけるワクチン接種のペースが深刻な影響を受けるようことはないと指摘した。
アストラゼネカ製ワクチンに疑問を抱いたのは英国が初めてではない。先に「スプートニク」は、アストラゼネカ製コロナウイルスワクチンと血栓との関連性の報告を受けて、フィリピンでは60歳未満へのアストラゼネカ製ワクチンの使用が一時停止されたと報じた。