宇宙食といってまず頭に浮かぶのは、ピュレー状に加工した食べ物をチューブに入れたものである。実際、かつてはそうしたものを利用していたが、現在は別の方法が取られている。すべての食べ物はフリーズドライされ、ポリエチレンの袋にパッケージされている。この方が軽量化でき、国際宇宙ステーションへの輸送も安く済む。加えて、宇宙空間で食べやすいように工夫が凝らされている。パンは粉が出て、呼吸器に入り込んでしまうのを防ぐため、予めカットされている。またマグカップのようなものは存在せず、ティーバッグはすでに容器の中に入っていて、お湯を注いでかき混ぜれば飲めるようになっている。食べ物の量は半年分、事前に宇宙飛行士らと計算されている。一般的に、国際宇宙ステーションには、様々な国の宇宙飛行士が同時に滞在するため、それぞれの国がその飛行士のための食事を用意する。しかし、クルーたちはそれらの食べ物を交換するのを楽しみにしているという。