東芝は20日、「当社は、昨日、CVCから新たな書面を受領したもののなんら具体的な詳細情報が記載されておらず、非公開化が当社経営陣及び取締役会の戦略的目的に合致するかについてのガイダンスを待つため暫時検討を中断するという内容だった」と発表した。
そのため東芝は、取締役会が提案の検討を行う上で必要不可欠な買収者の資本構成や買収後の具体的な経営方針などの情報が提供されないまま「評価することは不可能だ」としている。
東芝は今月14日、車谷暢昭社長の辞任を発表した。後任には、元社長の綱川智会長が復帰した。東芝は今月7日、CVCから買収に関する初期提案を受領したと発表、車谷氏がかつてCVCの日本法人のトップを務めていたことなどから、買収提案の背景が不透明だという批判が出ていたと報じられた。
ブルームバーグは、4月6日の時点で東芝の時価総額は1兆7000億円超だと報じた。また先に、CVCは東芝に2兆円超での買収を提案したと報じられた。買収が実現した場合、日本企業が絡む案件としては過去最大級になる可能性があるとされた。