ロシア内務省の集計によると、4月21日には国内29の都市で無許可の抗議活動が行われ、あわせて1万4400人が参加した。
ナワリヌイ氏はハンガーストライキ中で、容態の悪化が報じられている。この事態を受けてホワイトハウスのジェン・サキ報道官はロシアに追加の制裁を導入する権利を残していることを22日のブリーフィングで表明した。
承知の通り、先に我々は欧州のパートナ―国と共同で一連の制裁を発動したが、我々は将来的にも追加で制裁を導入する権利を残している。
これに加え、ナワリヌイ氏への対応がより「人道的」になることに加え、同氏の「安全が保障され、最終的には釈放される」ことに期待を示した。
アレクセイ・ナワリヌイ氏は仏イヴロシェ社の汚職事件で執行猶予付きの有罪判決を受けていたが、モスクワのシモノフスキー裁判所は2021年2月、実刑判決に切り替えた。これによりナワリヌイ氏は3年半の禁固刑に処され、露ウラジーミル州の刑務所に収監された。
ナワリヌイ氏は3月31日にインスタグラムの投稿で、招聘医師との面会が許されないことへの抗議としてハンガーストライキの決行を表明した。タチヤナ・モスカリコワ人権全権代表によると、4月20日には民間の医師がナワリヌイ氏を診察したという。医師らによると、ナワリヌイ氏の同意を得て点滴が続けられており、命に別状はないという。
ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は囚人の容態が諸外国の利益になることはないとし、国外からナワリヌイ氏について発出される表明については検討しないと指摘していた。