ラブロフ外相は、米国のアントニー・ブリンケン国務長官との初交渉が敬意と好感に満ちた雰囲気であったと述べ、同外相からの祝辞で始まったと語った。その際、ラブロフ外相は、ロシアはオバマ政権時に始まった外交官の任務を規制するすべての措置を「リセット」する用意があると表明した。
ラブロフ外相は、米国は、国連憲章に記された他国の主権と領土保全、内政の不干渉、国家の主権の平等といった原則を思い出す必要があると指摘した。同外相によれば、米国がそれらを遵守し、また、利害関係のバランスを基礎とする敬意のある対話をロシアと行なうのであれば、ロシアは自国の利益の範囲で「もっとも広範な合意」を用意することになるという。
しかし、もし米国がいわゆる一極世界を復活させようとし続け、そこではすべてが西側に従属し、中国やロシアに対抗するために各国が組織されるのであるなら、ロシアと米国は冷戦という条件のもとに置かれ、さらに状況が悪化する可能性がある。ラブロフ外相によれば、冷戦下では各国にはリスクのある危機的状況が生じていたが、しかし、その際でも互いに敬うという姿勢はあったが、しかし、現在そうした状況は存在しないという。今、ロシアは差し迫った制裁に対し、反射の原則ではなく、非対称に対応する用意がある。
その上で、ラブロフ外相は米国の複数の政治家から、「統合失調症的な発言が飛び出すようになっている」と指摘し、最近、ホワイトハウスのジェン・サキ報道官がロシアに対する制裁は米国が期待していたような効果をもたらしており、今後も継続すると発言する一方で、制裁の目的は米露関係の緊張を緩和することだと強調したことを例に挙げた。ラブロフ外相はこうした声明にはコメントすらできないとし、これらはホワイトハウスの中でそのような政策を支持する政治家たちの信用を高めるものではないと述べた。
ラブロフ外相は5月末にレイキャビクで外相会談に臨む。これに関連し、ラブロフ外相は、ブリンケン国務長官が参加するのであれば、意見を交わす用意があると表明した。
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