書簡では、イスラム主義者らがフランス全域を占領し、そこでフランスの憲法に反する独自の規則を確立していると述べられている。退役将軍らは、行動を起こさなければ社会的な「爆発」と内戦につながる可能性があり、数千人の犠牲者を出すおそれがあると指摘している。
フランスの政党「国民連合」のマリーヌ・ル・ペン党首は、退役将軍らの懸念を共有し、自身の「フランスのための戦い」に加わるよう軍に呼びかけた。
フランスのマクロン大統領政府は、退役将軍らの書簡を非難し、これをシャルル・ド・ゴール仏大統領(当時)がアルジェリアの独立承認を決定したことに端を発した1961年のアルジェリアにおけるフランス軍のクーデターの失敗と同一視した。
フランスのフロランス・パルリ国防相は、退役将軍らはもはやフランス軍でいかなる役割も果たしておらず、自分たちの見解を表明しているに過ぎないと指摘した。パルリ氏はまた、軍の組織構造に関する知識が大きく不足しているとしてル・ペン氏を批判し、「同氏が最高司令官になりたいと思っていることを考えると、これは極めて憂慮すべきことだ」と指摘した。
今月23日、パリ近郊ランブイエの警察署でチュニジア国籍の男(36)が女性職員の喉を刃物で切りつけて殺害した。報道によると、男は犯行当時、「アッラー・アクバル(神は偉大なり)!」と叫んだとされる。警察はテロ事件と認定した。