ミイラはテーベで発見され、紀元前1世紀のものとされている。2016年に研究チームは初めてCTを使って調査。その結果はセンセーショナルなものだった。なんと司祭ゴア・ジェフティと記されたミイラには、実は女性の身体が隠されていた。
人類学者で考古学者、論文の共著者であるマルジェナ・オジャレク=シルケ博士は「すでにプロジェクトの総論をまとめ、発表に回そうとしていたところでした」と語る。「夫のスタニスラフが最後にもう一度確認しようとレントゲン写真を見たところ、女性のお腹にあるものが写っていました。私たちは3人の子どもの親なのですが、見覚えのあるもの、そう、小さな足でした。」
World's first PREGNANT ancient Egyptian mummy has been discovered https://t.co/v2Jw8Zhs3a
— Daily Mail Online (@MailOnline) April 29, 2021
この後、プロジェクトは継続。今度は最新のトモグラフィーを用いてミイラを撮影した。
出来上がった画像を時間をかけて調べたところ、胎児の全容が確認できた。女性は妊娠26-28週だということも分かった。これまで学術界では前例のなかったケースだ。
研究の筆頭著者であるポーランド科学アカデミー・地中海東洋文化研究所のヴォイツェク・アイスモンド博士は「各地に照会しましたが、同様のケースは1つもありませんでした。つまりこのミイラは、世界で唯一認められた、胎児を抱えたミイラということになります」とコメントしている。
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