「唯一、あまり嬉しいことではなかったのは、ロシアに対する世論が芳しいものではなく、ロシアのイメージが北朝鮮や中国に対するものと同列であることでした。しかし、日常生活で、わたし個人に対して、そのような態度が反映されることはなく、逆に、外国の外交官というステータスから、相手には恭しい態度を示されたものでした。
概して、外国人に対する日本人の態度は、「親切心ゆえの差別」と呼んでいいでしょう。言語のレベルでも、たとえば、日本語で質問をしても、日本人は外国人に日本語は理解できるはずがないとでもいうように、頑なに英語で答えてくるのです。日本人は、こうすることによって外国人を助けてやっていると思っているのですが、実際にはこれは外国人の状況をより困難にしているのです」。