この新たな診断方法には、血液検査と3つの認識力テストが含まれている。所要時間はわずか10分。
研究には、軽度の記憶障害を訴えたスウェーデンの患者340人と北米の患者543人が参加した。学者らは、アルツハイマー病の前兆とされる血漿中のリン酸化されたタウタンパク質などのレベル、βアミロイド(Aβ) 42とAβ40の比率、またアルツハイマー病に関連するアポリポタンパク質E(APOE)の変異を評価した。
血漿中のタウタンパク質の検出は、4年以内のアルツハイマー病の発症を83%の精度で予測した。またApoEを分析して行う認識力テストの結果は、予測の精度を90%まで改善したという。
世界保健機関(WHO)によると、現在、世界には約5000万人の認知症患者がおり、毎年およそ1000万人が新たに認知症を発症している。認知症の最も一般的な型は、今も不治の病とされるアルツハイマー病で、全体の60~70%を占めている。