「過去10年間で最も重要なWindowsのアップデートを間もなく公開する。このアップデートは、開発者やクリエイターに大きな経済的チャンスをもたらすものとなる。この数ヶ月間、私自身もテストを行ってきたが、次世代のWindowsにはとても期待している。我々は、すべてのWindows開発者により多くの機会を提供し、アプリケーションの構築、配布、収益化するために最も革新的で新しいオープンプラットフォームを求める全てのクリエイターを歓迎している。近いうちに詳細をお伝えできることを楽しみにしている」。
同氏が「次世代のWindows」という言葉で何を伝えたかったのかは、まだ正確には明らかにはなっていない。マイクロソフトはここ数年、Windows10に新機能を追加する大規模アップデートを年に2回リリースするにとどめている。2015年にWindows 10がリリースされた際、同社はこれは継続的にアップデートされる「最後のWindows」になると約束していたため、同社の計画に何らかの変化がない限り、Windows 11に関する話題は出そうにない。
ナデラ氏が言及したのは、これまでのどのアップデートよりも規模が大きく、真の意味での「次世代」といえる大規模アップデートを指した可能性がある。
「次世代のWindows」が実際にどのようなものになるかは、同社の発表後に明らかになるだろう。AMarkets社の分析部門の責任者であるアルチョム・デエフ氏は、次世代のWindowsには、デバイスの再起動が必要なアップデートや、速度低下などシステムの欠点を軽減するものが備わることになるだろうと指摘している。そのため、次世代のシステムでは、アップデートはバックグラウンドで行われ、ユーザーに気づかれることなく実施される可能性がある。
iMARS社のヴァディム・マリシェフ氏は、「新しいWindowsについて、経済的な要素、すなわちサードパーティ・アプリケーションの収益化をより柔軟に行えるようになることが挙げられている。開発者が収益を得る方法としては、広告の表示や購読料などが一般的だったが、今後のアップデートにより全く新しい形式が登場すると期待されている。これらの形式は、これまでセキュリティ上の問題などにより利用できなかったものだ。まずは、経済と安全保障という二つの分野がリンクして展開している点を挙げたいと思う。埋め込み型のファイアウォールも新たなレベルに進むはずだろう。」
マイクロソフトは以前、Windows 10の最もスピーディーなブラウザを発表した。