報道によれば、デンマークの外国情報機関がコペンハーゲン近郊にある地上局を米国側に提供し、NSAはそれを利用して傍受を行っていた。
南ドイツ新聞によれば、この局からインターネットプロバイダーの海中通信ケーブルにアクセスが可能だったという。またスパイ活動はデンマーク外務省、財務省、軍産複合体のある企業に対しても行われていた。
デンマーク政府が米国との協力について報告を受けたのは2015年以降。政府には、米国家安全保障局(NSA)の元職員エドワード・スノーデンが公開した情報に関連する極秘報告書が提出されたという。
報告書にはデンマークの情報機関が、スウェーデン、ノルウェー、オランダ、フランス、ドイツの主要な政治家に対するスパイ活動を行う米国に協力していたことが記されていた。なお、この報告書が原因で、デンマークの情報機関の長官が辞任している。
ドイツ政府はデンマークがスパイ活動を行っていた可能性については知らなかったとしている。
米大統領報道官が南ドイツ新聞に明らかにしたところによれば、メルケル首相も南ドイツ新聞が収集した資料でこのことを知ったという。報道官はそれ以上のコメントは差し控えるとした。
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