コーエン氏の話では、Chiaブロックチェーンのベースには「時空を証明する原則」が横たわっており、そのマイニングのためにユーザーが必要とするのはハードディスクのおよそ10テラバイトの空き容量と高速のインターネット。これによってChiaは、他の暗号通貨のように最強のビデオカードに頼らずとも半導体メモリ・SSDだけでマイニングができてしまう。
ところがポータル「 Motherboard」は、実際のChiaのエコ度はこうしたコーエン氏の発言とは裏腹に高くないと報じている。
ビットコインに代わる「グリーンな暗号通貨」と銘打つ仮想通貨は、実はそのマイニングでハードディスクがさっさと使い物にならなくなる。ユーザーはダメになったメモリを買い替えに店に走るため、結局はこれで電子ゴミの量を増やすことになってしまう。
既存の条件下で本当に「グリーンマイニング」は可能なのだろうか? 暗号通貨P2PのChatexを開設したウラジスラフ・ブロチニコフ氏はガゼータ・ル紙からの取材に、環境に優しい暗号通貨マイニングというならば、どんなドライバーであろうと、分解に時間がかかり、環境を汚染する材料からできている事実を指摘せねばならないとして、次のように語っている。
「新しい暗号通貨 も環境には全く優しくない。ハードディスクだってビデオカードだって電力を消費するし、その生産は未だにほとんどを化石燃料に頼っている。だからマイニング量が増えれば、その分だけ電力が必要になる。ハードディスクというのはなかなかリサイクルが難しく、結局は環境に痕跡を残してしまう。今後、再生可能エネルギーの生産量が増えていけば、ドライバーも徐々により環境に配慮したものの開発・使用が進んでいくだろう。
プロセッサーの材料もシリコンではなくダイヤモンド(量子コンピューター)になるかもしれない。そうなれば環境への悪影響も減る。
しかし、既存のインフラでは、電気を消費すれば必ず有害物の排出を増やすことになる」
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