露米首脳会談ではウクライナ情勢についても協議が行われた。バイデン氏は会談の中で、ウクライナ東部の紛争解決はミンスク合意が土台となることに同意を示した。プーチン大統領が記者会見で指摘したところによると、ウクライナのNATO加盟を巡る問題についても会談では「ごく手短に」検討されたという。
ウクライナのクレバ外相はテレビ局「1+1」の番組「権力を目指す権利」に生出演した中で、次のように発言した。
NATO加盟問題についてロシアとの間で行われた協議内容はどうでもいいことだ。議論すべきことはもはや何もないのだから。常にロシアがこれに反対することは分かっているし、このプロセスはすでに過去のものであることも分かっている。ウクライナは早晩、アライアンスの加盟国となるだろう。ロシアは無論、我々が対峙すべき現実ではあるが、ウクライナのNATO加盟を阻止する上での権利はロシアに無く、またその権利が生じることも将来的に無い。
また、露米首脳会談後にクレバ外相は米国のビクトリア・ヌーランド国務次官と会談し、ウクライナに関する協議内容について、次のように発言した。
彼女はとても重要なことを言った。聞いて下さい、ドミトリー。バイデン大統領も、そしてそのチームも、ウクライナに関するあらゆる合意をウクライナの参加抜きに放棄することはありません。
このように発言し、ウクライナ問題についての協議は内容に富んだもので、米国は完全にウクライナ側を支持しているとクレバ外相は評価した。