金正恩総書記は北朝鮮労働党中央委員会の会合で、食糧事情が悪化していると国民に警戒を呼び掛けたという。正恩氏は、2020年は台風の影響で収穫量が少なかったため、食糧事情に危機が迫っていると述べ、このような状況下では、党と国家の主な任務は作物の豊作であり、国民の安定した生活と国の社会主義的発展を確保する唯一の方法だと強調した。
同紙によると、2020年の収穫量の減少は、自然災害だけではなく、新型コロナウイルスのパンデミックの影響も受けてのものだという。また、北朝鮮が国境を封鎖したことで、海外との貿易も悪影響を受けた。それに加え、北朝鮮のミサイル開発によって導入された制裁が経済を圧迫しているという。
韓国政府の試算によると、北朝鮮では2021年、食糧約120万トン分が不足する。北朝鮮では、作物の不作は同国の歴史上初めてのことではない。1990年代には大規模な飢饉が発生し、数十万人の国民が亡くなった。
スプートニクは以前、金正恩氏が6月12日の「ロシアの日」に際してプーチン大統領に祝電を送り、二国間関係の発展に真剣に取り組んでいると述べたと報じた。