日本政府は4月、福島第一原子力発電所から排出されるトリチウムを含む汚染水を、装置で浄化し処理水として海洋に放出する計画を承認した。この処理水にはトリチウムが含まれているが、飲料水と同じ放射能レベルまで希釈したものとなる。海洋への放出は2年後に開始される予定。
一方で東京電力は、2年後の海洋放出に向け準備を進めながら、処理水の中に含まれるトリチウムの分離技術について注視していくと明らかにしている。同社によると、2021年5月時点で、実用化のレベルに達しているトリチウムの分離技術は確認されていない。
募集期間は2021年の9月まで。しかし、10月以降も公募を行う予定だという。
18日には、処理水を海洋に放出した際のモニタリング方法を検討する環境省の専門家会議が初めて開かれた。この会議の場では、海洋へ放出されたトリチウムの測定方法、観測地点などについて議論が行われた。