制限措置には、軍や警察のニーズのために使用される可能性がある二重用途品目や通信監視技術のベラルーシへの輸出(提供)禁止、ベラルーシとの石油製品、カリ肥料、タバコ製品の取引制限などが含まれている。
またベラルーシは、EU金融市場へのアクセスが制限される。欧州投資銀行は、ベラルーシ向け全プログラムへの融資を停止する。
声明では「理事会は本日、ベラルーシにおける重大な人権侵害のエスカレーション、市民社会、民主的な野党およびジャーナリストのアグレッシブな迫害への対応として、また2021年5月23日のミンスクへのライアンエアー機強制着陸に関連し、ベラルーシ政権に対する新たな制限措置を導入した」と指摘されている。
ベラルーシで2020年8月9日に実施された大統領選挙では、ルカシェンコ大統領が80.1%を獲得(中央選挙管理委員会のデータ)して6選を果たした。その後、ベラルーシでは大規模な抗議デモが始まった。
2021年5月23日、ギリシャのアテネからリトアニアのビリニュスに向かっていたライアンエアー航空機が機内に爆発物があるとの通報を受け、ベラルーシのミンスクに緊急着陸した。航空機には、ベラルーシで過激派組織に認定されたTelegramチャンネル「Nexta」の創設者ロマン・プロタセビチ氏が搭乗しており、着陸後、ベラルーシ当局に拘束された。