「表現の不自由展かんさい」は7月16から18日にかけて、大阪市中央区の「エル・おおさか」で開催予定だった。同施設は大阪府が所有し、有志による共同事業体「エル・プロジェクト」が指定管理者を担う。
エル・プロジェクトによれば、展覧会の宣伝が始まった今月中旬以降、抗議のメールや電話が殺到。また、施設前で中止を求める抗議デモも行われたという。当日は整理券を配布し、妨害行為対策として弁護士が常駐する予定だったが、当日の利用者の安全が保証できないと判断し、会場使用許可の取り消しを決めた。
展覧会では2019年に愛知県で行われた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で開かれた企画展「表現の不自由展・その後」の作品の一部が展示される予定だった。「表現の不自由展・その後」では慰安婦を象徴した「平和の少女像」や、昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品「遠近を抱えて」などに抗議が殺到し、わずか3日で中止になった経緯がある。
展覧会は7月6から名古屋市でも開催が予定されている。