ドイツ『デア・シュピーゲル』誌のインタビューの質問に対し、同国務長官は、「パイプラインの建設は2018年に開始された。私たちが政権の座についた今年2月、パイプラインはすでに90%完成していた」とコメントした。
同長官は、「パイプラインの建設はほぼ終了しているというのが事実だ。そのため私たちは、直面するこの最悪の状況をいかに最高の方法として活用するか、検討を迫られた」と語った。
この間、米国政府は、パイプライン建設は実質的に完成していることから、干渉することは困難であるとの見解を示した。5月20日、米国は、「ノードストリーム2AG」社に対する制裁実施を断念した。パイプラインプロジェクト「ノードストリーム2」を推進する同社は、この計画は各国の利益となると強調した。しかし、その後米国は、ロシアの機関や同プロジェクトの関係船舶に対する制裁を実施した。
「ノードストリーム2」プロジェクトはバルト海底を経由してロシア沿岸部とドイツを結ぶガスパイプライン。プロジェクト参加者は主に欧州企業。計画では2019年内に建設完了予定だった。
本プロジェクト実施に反対しているのは一連の欧州諸国と、自国天然ガスを欧州に推し進めたい米国。
ロシア側はこれまで何度も「ノードストリーム2」はあくまでも商業的および競争に基づいたプロジェクトであり、ウクライナ経由の欧州へのロシア製ガス輸送の停止を意味するものではないと説明を繰り返してきた。
関連ニュース