「こうのとりのゆりかご」を運営する慈恵病院によると、4人のうち1人は生後1年から就学前の幼児、3人は生後7日未満の新生児。また、うち2人は低体温や低体重で医療ケアが必要な状態だったという。
預け入れが少ない原因について蓮田健院長は、「ゆりかごの存在が知られていないということや、コロナ禍で移動が制限された影響もあるのでは」と指摘している。
また報告によると、2007年の開設から2020年3月末までに預け入れられた子ども155人のうち、約半数は特別養子縁組の家族のもとで育っているという。乳児院などの施設で育っている子どもも多く、約2割は実親などに引き取られた。
一方、実親に引き取られた子どもの中には、保護者による虐待で児童相談所に保護されたり、育児放棄で施設に入所したりするケースが見られた。また、子どもの1割にあたる17人には障害がみられ、これを預け入れの理由にあげた人もいたという。