同社によると、国内の主要鉄道会社に出荷する空調設備を製造する長崎県の工場でことし6月、製品の検査システムの改修を行っていた際、検査記録に不自然な点が見つかった。
詳しい調査の結果、顧客の要求に応じて行う安全性や冷暖房の性能に関する検査で、実際は実施していないにもかかわらず架空のデータが記入されていたことが明らかになった。こうした不正は1980年代から続いていた可能性があるという。
同社は「顧客や関係者に多大なるご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げる」と謝罪したうえで、既に出荷した製品については「社内で定めた安全基準は満たしているため、問題はない」としている。
また首都圏の主な鉄道各社によれば、同社から設備の安全性に問題はないとの説明を受けており、各社とも鉄道の運行に影響はないという。