CNNの報道によれば、7月にハワイおよびアラスカの米空軍基地から約25機の戦闘機F-25が太平洋のグアムとテニアン島に派遣され、そこで実施予定の軍事演習「Pacific Iron 2021」に参加することになるという。米軍専門家のカール・シャスター氏はCNNのインタビューで、中国が重視する地域でこれほど大規模な米軍機群が展開するのは、台湾や南シナ海といった緊張状態にある地域の問題で両国関係が悪化したことを物語っていると述べた。同氏によれば、演習に参加する戦闘機F-22は通常は12機であるという。
同専門家は、「太平洋の米空軍は、現在、全体として中国が所有するのと同数またはそれ以上の第5世代戦闘機を戦闘地域に展開することができることを示している」と指摘する。CNNは、実際、中国空軍は今日、約20~24機の現役の第5世代戦闘機を所有しているが、しかし、同国の軍事的潜在能力は急速に強化されていると強調する。
また報道では、おそらく戦闘機F-22そのものは、レーダーの発見を逃れる能力により、軍事紛争において、まずはじめに関与することになると指摘する。オーストラリアのグリフィス・アジア研究所のアナリストであるピーター・レイトン氏も同様の考えを示している。同氏によれば、米国は、深刻な事態または戦争が発生した場合にすぐに軍を大規模派遣する用意をはじめており、有利な状況を早急に占めるための軍の構成を研究しているという。
この間、通信社「スプートニク」は、太平洋地域で米空軍機がロシア国境に接近しようとし、その都度、ロシア戦闘機が対応を行ったことを報じている。