パドヴァ大学とインペリアル・カレッジ・ロンドンは、イタリアの人口3000人の町ヴォーで住民の86%を対象に2020年の2月から3月、5月、11月の計3回、SARS-CoV-2の感染と抗体の検査を行った。
この調査で2月と3月に感染した人の98.8%が重症、軽症、無症状のいずれに関わらず11月まで高いレベルの抗体を維持していたことが明らかになった。科学者たちが抗体検出に用いた検査方法は、ウイルスの様々な部分に反応する、様々なタイプの抗体を検出する3つの異なるというもの。その結果、すべての種類の抗体が5月から11月の間にある程度の減少を示しており、その減少の速度は検査の種類によって異なることがあきらかになった。
インペリアル・カレッジ・ロンドンは「研究で抗体レベルは、使用するテストによって、時には顕著に変化することがわかった。これはつまり、世界の地域で検査方法、時期が異なる集団の感染レベルの推定値を比較する際には注意が必要であることを示している」と発表している。
もう一つの興味深いことに、感染者の4人に1人が自宅で家族に感染を拡大しており、感染の79%の原因を作っているのは全体のわずか20%にあたる、いわゆるアクティブ・スプレッダーであることが明らかになった。いわれる感染拡大者で、全体のわずか20%が感染の79%に貢献していることが判明しました。このことからか学者らは、こういった側面ではそれぞれの個人の責任、コンタクトの制限、物理的な距離の取り方、マスクの着用などが役割を果たすと指摘している。このデータは昨年に香港の科学者らが発表した調査結果とほぼ一致している。