パーサヴィアランスは今年2月19日、約7カ月の飛行を経て火星に到着し、「ジェゼロ」クレーターに着陸した。
パーサヴィアランスの主な作業ツールは2メートルのロボットアーム。このロボットアームには、X線岩石化学分析装置PIXL(Planetary Instrument for X-ray Lithochemistry)など、多くの装置が搭載されている。X線と紫外線を使用して岩石の組成を分析、カメラは過去の微生物の兆候を見つけるのに十分な倍率でサンプルの写真を撮ることができる。
学者たちは、「ジェゼロ」クレーターはかつて湖だったと考えている。南カリフォルニアにあるNASAのジェット推進研究所のPIXLチームの責任者を務めるアビゲイル・オールウド氏は「『ジェゼロ』クレーターに生命が存在した場合、そこにはその証拠がある可能性がある」と述べている。
パーサヴィアランスは、火星で生命の兆候を探すという主な任務のほか、火星の地質と過去の気候も調査し、火星のサンプルを収集して保存する初のミッションとなる。