同紙は英ランカスター大学の研究チームが行った研究結果を掲載。パンデミックにおいて離れて住む家族の社会的相互作用の性質とその精神的な幸せを比較評価する初の研究となった。多くの高齢者が自主隔離の間、家族や友人と電話やビデオ通話、その他の仮想ツールを利用して連絡をとっていることが判明したが、そのようなコミュニケーションへの反応は同じではなかった。このような機会により孤立が避けられる人もいれば、60歳以上の多くが仮想コミュニケーションにより、交流が全くない場合よりも孤独感をより募らせ、落ち込んでいることがわかった。
研究チームは、予想外の研究結果を説明しようと試み、次の結論にたどり着いた。まず最先端デジタル技術に馴染みのない高齢者にとって、その使い方を覚えるのが難しいということ、次に、仮想技術を知っていても、これほど広範な使用にはストレスを感じるということ。その結果、仮想コミュニケーションは高齢者の精神的健康には、孤立や孤独よりも多くの害をもたらしたことがわかった。
ガーディアン紙によると、研究チームは、今後の非常事態では安全なコミュニケーション方法にもっと多くの注意を払い、高齢者層へのデジタル技術普及に力を入れるべきだと提案している。
スプートニク通信ではこれより前、パンデミックにおける「うつ」状態や精神不安は、新型コロナウイルス罹患者によく起きることを取り上げた。