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アカチエワはロシアのフィギュアスケート界の若き新星 彼女はライバルを凌駕できるのか?
アカチエワはロシアのフィギュアスケート界の若き新星 彼女はライバルを凌駕できるのか?
Sputnik 日本
... 2021年9月30日, Sputnik 日本
2021-09-30T18:45+0900
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最初の成功13歳のアカチエワが初めて存在感を示したのは、昨シーズン、カザン市で開催されたロシア杯である。彼女はひとつのプログラムで2本の4回転ジャンプとトリプルアクセルを成功させるという、ものすごいスケートを披露した(世界初の一人)。それまで2つのウルトラC(ひとつのプログラムで4回転ジャンプとトリプルアクセル)を成功させたことがあるのはアメリカのジュニア選手アリサ・リュウのみだった。その後、2020-2021年のシーズンにシニアデビューを果たしたばかりのカミラ・ワリエワがフリーのプログラム『ボレロ』でこの極めて難易度の高いウルトラCのコンビネーションを成功させた。才能:リンクに立つと、すぐに滑り出したソフィア・アカチエワは4歳でリンクに立ち、すぐにフィギュアスケートに夢中になった。 彼女自身の記憶によると、リンクは巨大に見えたが、恐怖心はなかったという。なにしろ、最初から転倒することなく滑れたため、すぐに練習したいと思ったそうだ。11歳の時にはすべての3回転ジャンプを習得し、人気番組『アイス・エイジ。キッズ』に出演し、3位に入賞した経験も持つ。 12歳で最初の4回転ジャンプの着地に(釣り竿の形の練習器具なしで)成功し、恐怖心を抱くことなく新しい4回転ジャンプの練習を続けた。そのため、彼女がその後まもなく『Babyer Magazine』誌が選ぶTalented Kids Awards-2019のAthlete of the Year賞を受賞したのも不思議ではない。2021-2022年の新シーズンに入り、アカチエワは昨年の成功が決して偶然ではなかったことを証明した。クラスノヤルスクで開催されたジュニアグランプリシリーズのロシア大会で、フリーの得点(157.19)と両プログラムの合計得点(233.08)で新記録を打ち立てたのである。トゥトベリーゼ組の秘訣は「競争」以前の記録保持者もトゥトベリーゼ組のカミラ・ワリエワだった。フィギュア選手として類い稀な才能に恵まれたワリエワは北京オリンピックの金メダル候補の本命と目されているが、ジュニア選手のアカチエワはすでに彼女から「一勝」を勝ち取っている。そのため、アレクサンドル・ジューリン氏は、もしオリンピックに年齢制限がなければ、また、パンデミックで北京オリンピックが突然2年延期されたりすれば、誰が優勝するかはまだ分からないと言う。また、ジューリン氏は、アカチエワの成功の基盤にあるのはトゥトベリーゼ氏のユニークな練習であるため、アカチエワが成功するのは自然な成り行きだと言う。ジューリン氏は「ソフィアの成長や新記録は、トゥトベリーゼ組の女子選手の間にものすごい競争があるおかげです。この競争が良い結果を出すモチベーションになっているのです。シニアとジュニアの選手が一緒に練習し、各選手の持つ最高レベルを全員の共通基準としています。しかも、そのレベルはものすごく高い。だからこそ、アカチエワはあっという間にウルトラCを習得できたのです。ウルトラCがなければオリンピックで勝つことはできませんからね。ソフィアはまた、複雑なカスケードと単独ジャンプの組み合わせだけでなく、素晴らしいスケーティングも披露しており、それが彼女の成績に大きなプラスとなっています」と述べる。しかし、才能と多大な努力だけで世界選手権やオリンピックで勝つことはできない。それはアレクサンドラ・トルソワを見れば一目瞭然だ。彼女はテストスケートでは、フリーの新プログラムで5本の4回転ジャンプを披露して文字通りフィギュアスケート界を「圧倒」した。 しかし、公式大会ではまだこの成功を再現していない。ジュニアの強み:スケートの安定性一方、ソフィア・アカチエワは、すべての大会で才能を発揮しているのみならず、非常に重要なスポーツの資質がライバルの中でも際立っている。アレクサンドル・ジーリン氏は次のように言う。「華奢なアカチエワのスケートは他の多くのライバルとは違って常に安定しています。それが彼女の最大の強みのひとつです。完璧な技と優れたスケーティングが背景にあり、さらにこの資質があるからこそ、彼女は強いライバルに勝てるのです。そうしたライバルの中には、彼女と同じように才能があり、今急速に伸びているソフィア・サモデルキナやヴェロニカ・ジーリナがいます。このほか、アカチエワはまだ若いのに、技術だけではない非常に女性的な演技をしており、スタイルやスケーティングはアンナ・シェルバコワを彷彿とさせます。」ソフィア・アカチエワは若干14歳にして、シニアに匹敵する力強いスケートの能力を持っている。しかし、コロナ禍のため、彼女が国際大会に出場するのは今年が初めてだ。その新シーズンをアカチエワは勝利と新記録でスタートさせた。その記録にこんどは新しい選手が続くだろうとアレクサンドル・ジーリン氏は確信する。「エテリ・トゥトベリーゼ氏は教え子たちに気を抜く隙を与えず、現状に甘んずることを許しません。彼女はいつも教え子たちに(たとえ最高の結果を出したときでも)まだ努力すべきことがあると言っています。だからこそ、彼女の教え子たちは成功する『運命を負っている』のだと思います。」トゥトベリーゼ氏とその門下生たちは、フィギュアスケート女子シングルに真の革命をもたらした。その成果を今や世界中のフィギュアスケートスクールが再現したいと望んでいる。それはすなわち、フィギュアスケート界にまだまだ多くの若いスターが誕生することを意味している。関連ニュース
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アカチエワはロシアのフィギュアスケート界の若き新星 彼女はライバルを凌駕できるのか?
2021年9月30日, 18:45 (更新: 2021年11月30日, 20:15) エテリ・トゥトベリーゼ氏に師事するジュニア選手の中で、2年前から「光り輝いている」のが新たなスター、ソフィア・アカチエワだ。急激な成長をみせる彼女はすでにシェルバコワ、トルソワ、コストルナヤ、ワリエワといったタイトルを持つシニアのチームメイトを追い上げ、部分的に追い越してさえいる。彼女の急激な成長の本質はどこにあるのか。スプートニクがアイスダンスの世界チャンピオン、アレクサンドル・ジューリン氏に話を聞いた。
13歳のアカチエワが初めて存在感を示したのは、昨シーズン、カザン市で開催されたロシア杯である。彼女はひとつのプログラムで2本の4回転ジャンプとトリプルアクセルを成功させるという、ものすごいスケートを披露した(世界初の一人)。それまで2つのウルトラC(ひとつのプログラムで4回転ジャンプとトリプルアクセル)を成功させたことがあるのはアメリカのジュニア選手アリサ・リュウのみだった。
その後、2020-2021年のシーズンにシニアデビューを果たしたばかりのカミラ・ワリエワがフリーのプログラム『ボレロ』でこの極めて難易度の高いウルトラCのコンビネーションを成功させた。
ソフィア・アカチエワは4歳でリンクに立ち、すぐにフィギュアスケートに夢中になった。 彼女自身の記憶によると、リンクは巨大に見えたが、恐怖心はなかったという。なにしろ、最初から転倒することなく滑れたため、すぐに練習したいと思ったそうだ。11歳の時にはすべての3回転ジャンプを習得し、人気番組『アイス・エイジ。キッズ』に出演し、3位に入賞した経験も持つ。 12歳で最初の4回転ジャンプの着地に(釣り竿の形の練習器具なしで)成功し、恐怖心を抱くことなく新しい4回転ジャンプの練習を続けた。そのため、彼女がその後まもなく『Babyer Magazine』誌が選ぶTalented Kids Awards-2019のAthlete of the Year賞を受賞したのも不思議ではない。
2021-2022年の新シーズンに入り、アカチエワは昨年の成功が決して偶然ではなかったことを証明した。クラスノヤルスクで開催されたジュニアグランプリシリーズのロシア大会で、フリーの得点(157.19)と両プログラムの合計得点(233.08)で新記録を打ち立てたのである。
以前の記録保持者もトゥトベリーゼ組のカミラ・ワリエワだった。フィギュア選手として類い稀な才能に恵まれたワリエワは北京オリンピックの金メダル候補の本命と目されているが、ジュニア選手のアカチエワはすでに彼女から「一勝」を勝ち取っている。
そのため、アレクサンドル・ジューリン氏は、もしオリンピックに年齢制限がなければ、また、パンデミックで
北京オリンピックが突然2年延期されたりすれば、誰が優勝するかはまだ分からないと言う。
また、ジューリン氏は、アカチエワの成功の基盤にあるのはトゥトベリーゼ氏のユニークな練習であるため、アカチエワが成功するのは自然な成り行きだと言う。ジューリン氏は「ソフィアの成長や新記録は、トゥトベリーゼ組の女子選手の間にものすごい競争があるおかげです。この競争が良い結果を出すモチベーションになっているのです。シニアとジュニアの選手が一緒に練習し、各選手の持つ最高レベルを全員の共通基準としています。しかも、そのレベルはものすごく高い。だからこそ、アカチエワはあっという間にウルトラCを習得できたのです。ウルトラCがなければオリンピックで勝つことはできませんからね。ソフィアはまた、複雑なカスケードと単独ジャンプの組み合わせだけでなく、素晴らしいスケーティングも披露しており、それが彼女の成績に大きなプラスとなっています」と述べる。
しかし、才能と多大な努力だけで世界選手権やオリンピックで勝つことはできない。それはアレクサンドラ・トルソワを見れば一目瞭然だ。彼女はテストスケートでは、フリーの新プログラムで5本の4回転ジャンプを披露して文字通り
フィギュアスケート界を「圧倒」した。 しかし、公式大会ではまだこの
成功を再現していない。
一方、ソフィア・アカチエワは、すべての大会で才能を発揮しているのみならず、非常に重要なスポーツの資質がライバルの中でも際立っている。アレクサンドル・ジーリン氏は次のように言う。「華奢なアカチエワのスケートは他の多くのライバルとは違って常に安定しています。それが彼女の最大の強みのひとつです。完璧な技と優れたスケーティングが背景にあり、さらにこの資質があるからこそ、彼女は強いライバルに勝てるのです。そうしたライバルの中には、彼女と同じように才能があり、今急速に伸びているソフィア・サモデルキナやヴェロニカ・ジーリナがいます。このほか、アカチエワはまだ若いのに、技術だけではない非常に女性的な演技をしており、スタイルやスケーティングはアンナ・シェルバコワを彷彿とさせます。」
ソフィア・アカチエワは若干14歳にして、シニアに匹敵する力強いスケートの能力を持っている。しかし、コロナ禍のため、彼女が国際大会に出場するのは今年が初めてだ。
その新シーズンをアカチエワは勝利と新記録でスタートさせた。その記録にこんどは新しい選手が続くだろうとアレクサンドル・ジーリン氏は確信する。「エテリ・トゥトベリーゼ氏は教え子たちに気を抜く隙を与えず、現状に甘んずることを許しません。彼女はいつも教え子たちに(たとえ最高の結果を出したときでも)まだ努力すべきことがあると言っています。だからこそ、彼女の教え子たちは成功する『運命を負っている』のだと思います。」
トゥトベリーゼ氏とその門下生たちは、フィギュアスケート女子シングルに真の革命をもたらした。その成果を今や世界中のフィギュアスケートスクールが再現したいと望んでいる。それはすなわち、フィギュアスケート界にまだまだ多くの若いスターが誕生することを意味している。