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スプートニク日本
フィギュアのグランプリシリーズ第1戦
日本人ペアを始めとする嬉しいサプライズ
筆者:
タチヤナ・フロニ
フィギュアスケートのグランプリ・シリーズ(GP)第1戦、スケートアメリカ(ラスベガス)はサプライズに満ちた大会となった。男子シングルでは米国のネイサン・チェンが銅メダルにとどまり、2018年の平昌冬季五輪以来の敗北となり、ファンに衝撃を与えた。金メダルに輝いたのは同じく米国のビンセント・ゾウ、銀メダルを獲得したのは宇野昌磨だった。一方、女子シングルでは、「ロシアン・ロケット」の異名を持つロシアのアレクサンドラ・トルソワが、先シーズンには見られなかった自信に溢れたミスのない演技で優勝を果たした。驚くべきことに、フリーのプログラムの演技は4回転を1回のみ、3回転アクセルなしという内容であったが、これを見事、好演した。
しかし今回のスケートアメリカでの大きなサプライズの一つとなったのが、日本の三浦璃来/木原龍一ペアの銀メダル獲得である。「スプートニク」はロシアの専門家に今大会でこのペアが好成績を残した理由について尋ねた。
運が良かっただけなのか、当然の結果なのか?
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「プログラムは難易度が高く、非常にスピード感がありました。難易度の高いスローイングで女性の転倒がありましたが、それでも全体として非常に見応えがありました。大胆で、ダイナミックで、ほぼ理想的な大きさの演技でした。また非常に感情豊かで、いわば野心的な感じが2人の表情にも現れていました。デビューしたばかりとはとても思えない演技でした。エネルギーが会場全体に伝わり、それが2人自身にさらに自信を与えたように見えました。うまくこの大会に向け調整でき、今できる最大限の演技を見せることができたということは誰の目にも明らかです。この「銀メダルの成功」が激戦の中、偶然得られたものなのか、当然の結果なのかという問いに対する答えは次の大会で知ることになるでしょう」
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ロシアのインナ・ゴンチャレンココーチ
現時点では技術よりも感情が優っている
一方、フィギュアスケート、ペアで2度、オリンピックチャンピオンに輝いたアルトゥール・ドミトリエフ氏は、スケートアメリカで日本人ペアが見せた演技については、気に入ったとしながらも、本当の上位選手になるには2人にはまだ技術が足りないと述べている。
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「日本のペアはまだ技術的には浅いです。たとえばリフトの入りなどはまだまだトレーニングが必要ですし、2人の足や腕のポジションの合わせ方も理想的とは言えません。スローイングでも技術不足が感じられます。エレメント自体の出来は悪くなく、女性の位置も距離も転倒するようには思われませんでしたが、女性が空中で少し抑え気味になったか、あるいは逆に大胆になりすぎたのだと思います。このペアは技術的にはまだ安定性がありません。つまり100%の状態ではありません。しかも、ライバルであるロシア人ペアがシーズン始めに多くのミスを犯した演技をしたこともあり、ラッキーだったとも言えます。つまり、次の大会も同じような結果になるとは限りません」
— アルトゥール・ドミトリエフ氏
というわけで、才能があるとはいえ、このペアが北京冬季五輪で、メダルを獲得するのは非常に難しいとドミトリエフ氏は指摘する。まだ実戦での経験も浅く、準備期間も短いからである。五輪ではロシア人ペア以外にも、非常に強く、経験豊富な中国人ペアがライバルとなるからである。
とはいえ、三浦/木原ペアが今シーズン、上位5位に入ってくることは間違いないとドミトリエフ氏は言う。加えて、女子シングルだけでなく、ペアでも、ロシア人と日本人の間で面白い競り合いとなり、大いに刺激を与えてくれるだろうと締めくくった。
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